「~になるまでにやっておきたいこと」と「私のカウンセリング」

TVアニメ「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」を見たことはあるだろうか。ぜひ見てほしい。面白いシーンもたくさんあるんだが、私は、この作品を通して人生の生き方を再考することができた。

あらすじ(wikipedia):連日のパワハラやサービス残業で自殺を思いつめるほど疲弊していたブラック企業社員のアキラ。そんな日々のある朝に起床した彼の視界には、ゾンビで溢れかえる街の光景が広がっていた。アキラはその様子を見ながら「今日から会社に行かなくてもいいんじゃね?」と歓喜する。こうして会社から解放されて自由の身となったアキラは「ゾンビになるまでにしたい100のこと」というリストを作成すると、その内容を達成すべく親友のケンチョに会いに行って朝まで飲み明かしたり、親孝行のために実家に帰省したりするなど自分のやりたいことを次々と実現させていく。

「ゾンビになるまでにしたい100のこと」というテーマは、実はありふれたテーマです。最高の人生の見つけ方(2007)という作品も同様のテーマであり、実に考えさせられる。

あらすじ(映画.com):2大オスカー俳優ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが初共演を果たした人間ドラマ。実直な自動車整備工のカーター(フリーマン)と豪放な実業家エドワード(ニコルソン)はガンで入院した病室で出会い、ともに余命半年を宣告される。“棺おけに入るまでにやっておきたいこと”を書き出した“バケット(棺おけ)リスト”を作った2人は、リストを実現させるため人生最後の旅に出る……。監督は「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー。

私の実体験からしても、世の中(社会)は理不尽だし、不公平。それに、なんといっても生きにくい。カウンセリングをやっていると、「どうやれば生きやすくなるのか?」という話になることが実に多い。けど、その答えは私自身も持ち合わせていない。だとしたら、どうするか。「私にもわからないですね。あたなはどう思いますか?」との質問返しはとても簡単。でも、そこに何の意味があるのだろうか?内省を深める?過去を振り返られる?それも実際には必要なのだろうが、そこに「今」をどう生きるかのショートカットはない。私は常にショートカットしたい人間です。何事にも効率的に、効果的に進めたい。ただし、「楽しみたい」時には、実に無駄なことをやりまくります。他人から見ると、「何でそんなことをするの?」「どんな意味があるの?」といったことでも、私はそこで勇気を出してやろうと努力します。

カウンセラーという職業をとっても、「カウンセラーとはこうあるべきだ」という風潮はある。例えば、黒髪ショートで清潔感を持ち、誠心誠意をもって丁寧に対応すること。実に大切なことであると思う。私も上記の作品を見るまでは、実際にそう思っていた。だけど、自分の人生について考えてみると、型にハマった生きにくい生き方だなと思うようになった。社会で生きるためには、社会の枠組みに合わせることは必要である。だけど、必須ではない。そこで私が考えたのは、「変なカウンセラーになろう」「やりたいことはやってから考えよう」ということでだった。

私がやってみたことを紹介しよう。実にくだらないことだと思って、笑ってほしい。笑ってもらえるほうが私の人生は豊かなものになると思う。①髪色を変える、②パーマをあてる、③ピアスをあける、④自作パソコンを作る、⑤開業するなどがある。

髪色を変えるにしても、大きく印象が変わり過ぎないように、茶髪から始めた。そこから、段々と明るくしていき、金髪、グレー、緑色も試した(緑色は色が抜けて勝手になった)。ジョーカーみたいと言われたこともある。パーマについては「いい感じに、くるってますね」と言ったら、美容師さんに笑われた。言葉って難しい(笑)。「髪が」って言葉が抜けるだけで「いい感じに頭が狂ってますね」という意味になる。

ピアスは、心理学的には自傷と言われることがある。必要以上にあける場合はそうかもしれないが、ファッションピアスというものがあるし、ファッションの価値観も人それぞれだと思う。この記事を書いている時は、ちょうどピアス穴を空けた直後である。ファッションの気持ちも2割程度あるが、どちらかというと、ピアス穴を空けるという経験自体をしたかった。本来なら、学生時代に空けるものではあるが、当時の自分は型にはまることが大好きだった。自分というものがわからなかったから、型にはまることで安心していた節がある。

自作パソコンは、APEXというゲームを快適に、かつ、無駄に高スペックの機械を持ちたいとの欲求からだった。クレジットカードの請求がすごい額になって、((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル状態である。オンラインでカウンセリングを始めるにあたって、パソコン環境が必要だったから後悔はしていない。むしろ、満足感は爆上がりである。副業の範囲内で開業することは、カウンセラー1年目からの夢だった。ここ数年は、普段の仕事に忙殺されて、妄想はするも実際の動きは全くできなかった。無意識では「開業したい」と言っているが、意識では「今は無理でしょ」と言っており、心のバランスが崩れつつあった。だけど、開業に踏み切るきっかけがあったので、意識と無意識がようやく共鳴しだした。生きているという感覚がじわじわと湧いてくる。「やりたいことをやる」ということはこういうことなんだなと実感できた。

「自分ができないことは、相手には勧めない」という私なりの決まりがある。いくら綺麗な言葉を並べ立てても、中身がなければ、その言葉に説得力は生まれない。それに「人を変えることは基本的にできない」という決定的な事実がある。だけど、カウンセリングは「相手に変化を求める」側面もある。だとしたら、どうするか。「相手への関わり方を変える」ことで、相手の反応に変化を生ませることである。例えば、パートナーと喧嘩になりやすいとする。相手が悪いというのは誰でもできる。だけど、それだと何も変わらない。そこで「相手への関わり方を変える」としたら、どうなるか。まずは、普段の声の調子を変えてみる。嫌な印象を持っている人を相手にすると、低音になりがちなので、少し声を高くするといったことができる。こうした小さな変化を積み重ねることで、大きな変化を生む可能性は十分にある。そのことをカウンセリングを通して、知ってもらいたいと私は思っている。

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