カウンセリングって何をするの?

「カウンセリングってTVや映画でたまに見たり聞いたりするけど、どんなものなの?」「お試しに受けたことはあるけど、何気ないお話だけで終わった」「人と話をするだけなのに、お金を払って受ける価値はあるの?」「私ってカウンセリングの対象になるの?」など、カウンセリング自体へのハードルは高いと思います。カウンセリング利用の参考に、実際にどんな話をしているのかの一例を紹介しようと思います。

・家族が自分のことを理解してくれない(こころの状態、気持ちなど)。

・友人関係を作ることが苦手で、自分なりに試行錯誤しているが、なぜかうまくいかない。

・今の私の状態を深く理解してほしいけど、「重い」と言われるんじゃないかと思って他人に話せない。

・やるべきことがあると頭ではわかっているが、実際に行動するとなると身体が動かない。

・やりたいことがあるはずなのに、自分が何をしたいのかわからない。

・精神科・心療内科に通っているが、主治医が話を聞いてくれない。

・主治医から薬を処方してもらって、服薬もしているのにイマイチ効果を感じない。

・お薬以外の方法で病気や症状を改善したい。

・今の状態を改善したいと思っているけど、何から手をつけて良いのかわからない。

・こころの状態が安定せず、仕事を転々としている。

・病院で様々な検査を受けたけど異常がなかった。原因不明の身体の症状がある。

・人と話をする練習をしたい。

以上の内容は、ほんの一例です。クライエント(利用者、患者)によって、カウンセリングの利用目的は様々です。どんな内容(テーマ)を扱うかは、クライエントとカウンセラーが話し合って進めていきます。日々の調子や体調、イベント毎に、お話の内容が変わることも多いです。

カウンセリングを受けると、どうなるのか?とのイメージもつきづらいかと思います。あくまで、私のカウンセリングという前提ですが、クライエント自身が「明るい未来を掴み取る」ためのお手伝いをしています。こころの体調を崩しているときにはネガティブ思考になることが多く、判断力も低下しています。人生における灯台(道しるべ、目標)のようなものも見えなくなっています。人生の灯台を作る作業(目標作り)、その目標に近づくためのステップを作る作業をお手伝いしています

不安やトラウマがある時には、ネガティブな未来ばかり考えてしまったり、過去のことがフラッシュバックするなどし、「今を生きる」ことが難しくもなります。過去に起こったことは変えられませんが、その記憶の見え方や感じたことの整理はできます。「今をどう生きるか」のお手伝いをすることも、カウンセリングの大きな要素だと私は思っています。

カウンセリングを受けてみようかなと思ったが、「時間とか頻度はどうなるの?」と疑問に思う人もいるかと思います。

一般的なカウンセリングだと50分枠になります。相性の合うカウンセラーに出会えると、50分枠という時間はとても短く感じると思います。「カウンセリングの中で何かアドバイスしてほしい」「今の状態を改善したい」ということであれば、50分枠がおすすめです。「ただ話を聞いて欲しい」「話し相手が欲しい」「体調が安定したので、再発予防や現状の状態を維持するために使いたい」ということでしたら、25分枠でお話をしてみると良いかもしれません。

頻度については、毎週(週1)・隔週(2週に1回)・1か月(月1)があります。「状態が安定しない、自分で自分を保てない」という人は、毎週がおすすめです。「自分を保つことはできるけど、不安がある」とのことであれば、隔週がおすすめです。「状態が安定しており、一か月にあったことを振り返りたい」とのことであれば、一か月で十分かもしれません。

精神科・心療内科に通っていて、カウンセリングも同時利用している人は、お薬の処方日数に合わせることが多いです。クライエントの状態にはよりますが、カウンセリングの頻度に診察日を合わせてくれるお医者さんもいます。

カウンセリングは、明るい未来を掴み取るための「自己投資」だと思っていただくと良いかと思います。治療的な意義というのもありますが、それだとハードルを高く感じやすくなってしまいます。自己啓発本や自分でできる心理学などの本を買ってみて、実践できて効果のあった人は、それを続けてみてください。もし、そうでなかったり、「もっと良くなりたい」と感じる人は、カウンセリングを試してみるのも一つの方法かなと私は思います。